久保 浩三
2020/10/20
生野でよかった
最近、同窓会やクラス会がしばしばあるのでできるだけ出席するようにしています。誰もが高校のときは思い悩むことも多くその後の人生も順風満帆というわけではありませんが、今だから話せる話も多く、楽しいひとときを過ごした後、最後はいつも「生野でよかったね」で締めくくられます。私は大学院を修了した後、大阪府庁に入り、その後弁理士になりました。弁理士は発明、著作物等人の創作活動により生み出される知的財産の専門家です。当時、弁理士試験の合格率は3%台で非常に難しく、仕事と受験勉強の両立はかなり厳しかったのですが、幸い合格することができました。合格後、大阪府では地域の中小・ベンチャー企業、起業家、研究者の知的財産活用の実務に従事しました。大学に移ってからは、最先端科学をわかりやすく皆さんに伝えるにはどうしたらよいかを考えています。最近では、心理学の観点から知的財産を考えたり、どのように知的財産を使えば皆が平和になれるかを研究しています。ただ、近年の世界情勢は最先端科学が争いに使われる方向に向かっており、次の世代の将来を非常に危惧しています。これからも同窓会やクラス会に積極的に参加し皆さんから貴重な示唆をいただくと共に、最先端科学を使って皆が幸せになる方策を模索していきたいと思います。
Profile
久保 浩三
京都工芸繊維大学工芸科学研究科博士課程修了 博士(学術)
1980年大阪府入庁
1987年弁理士試験合格
1988年~2002年
大阪府立産業技術総合研究所、大阪府研究開発型企業振興財団、および大阪府立特許情報センター
2003年~
奈良先端科学技術大学院大学
2010年 産業財産権制度関係功労者表彰(特許庁長官表彰)
現在
奈良先端科学技術大学院大学 研究推進機構・教授/産官学連携推進部門長・弁理士知的財産の研究・教育・技術移転に従事