2018年10月27日(土) 第35回 記念講演会「人を育てる -愛があるなら叱りなさい-」(高校21期 井村雅代氏) 

第35回 記念講演会
「人を育てる -愛があるなら叱りなさい-」(高校21期 井村雅代氏) 報告

2018年10月27日(土)母校体育館にて

井村 雅代 氏(高21期)

100周年記念事業を盛り上げる第三回プレイベントが高校21期の井村雅代氏をお迎えして開催され「人を育てる -愛があるなら叱りなさい-」と題するご講演をいただきました。講演は卒業生のみならずPTA、生親会 そして在校生の皆さんの関心も大変高くたくさんのお申し込みをいただき、しかたなく申し込みを途中で終了するほどでした。 満席となった体育館では講演前にダンス部による活気とキレのあるパフォーマンスがありました。 その後のコーラスは恩師金丸先生にご指導いただいた半年間の練習成果を存分に発揮した「100周年記念合唱団」150名による感動の熱唱となりました。

さて井村氏のご講演は補習もそっちのけで練習をされていた高校時代の懐かしい思い出、母校の名声を一層高めてもらっている後輩への暖かい謝辞など和やかなお話で始まりました。一転、本題に入ると指導者としてのご経験に裏打ちされた厳しくも胸を打つお話をしていただきました。 頂点を目指し厳しい練習を重ね、試合で結果を出すため指導者は選手とまさしく日々真剣勝負をする。「人を育てる」ためには指導者も本気になる必要がある、そして選手の可能性を信じきる覚悟を持つことを求められる。ご講演のサブタイトルは「愛があれば叱りなさい」ですがここでの「愛」は優しさの愛ではなく選手の可能性を信じきり一緒に真剣勝負してゆく「厳しい愛」です。

井村氏は指導者と選手が本心から信じ合える関係をシンクロナイズドスイミングの練習を通じて積み上げてこられました。選手たちと自分に長時間、長期間の練習を課し、選手の可能性を伸ばす課題を都度与え、失敗した原因の指摘と改善策を講じ、現行犯で叱る。そして曲の選定から水着にまで気を配り、周りの応援も味方にする。言葉で言うのは簡単であるが選手にとってもコーチにとっても大変過酷な日々であったことはご講演からも伺えます。

厳しい愛をもって人を育てる、日本の教育に不足しがちな、もっと言えば避けてしまっているかも知れないものを改めて教えていただいた感があり大変得るものが多い素晴しい講演でした。

ご講演は「私はしつこい、 私は絶対諦めない。 いつでも諦められるから、今諦めない!」と締め括られました。 私たちも何事にも正面から真剣に向きあって最後まで取り組んで行きたいと思います。

井村氏の益々のご活躍を願っておりますとともにアーティスティックスイミング日本チームをこれからも応援してまいります。有難うございます。     

(高26期 栗林次郎)